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2008年4月 5日 (土)

闘病記14  入院1日目

私が病院に戻ると
母は親戚に詳しい事情を説明する為
電話を掛けに病室から出て行きました。 
  
  
父は熱があるせいで
深く寝付けないらしく
時折、目を覚ましては
ベッドに横たわったままの体勢で
キョロキョロと見慣れない病院の天井を見渡し
少し落ち着かない様子でした。
   
    

父が不安にならないよう
私はベッドの横に座り手を握っていました。 
  
そして
父が目を覚ます度に
『大丈夫』
『傍に居るよ』
『何所にも行かないよ』
 等と
父が安心できるような言葉を
掛け続けていました。 
  
 

すると
父が突然、吊り下げられている
点滴をジーッと見つめながら 
 

 「これで・・・・終わりか?
   
 
ここで・・・・・終わりなのか?」 
   

  
 
父の問いに
私は直ぐに答える事ができず・・・・・・ 
数秒間を空けて
 
「あっ、点滴の事? 
  まだ大丈夫だよ。
  終わりそうになったら知らせるよ~」

と少しふざけた明るい口調で
誤魔化すのが精一杯でした。 
 
  
父は

「ふ~ん、そっか~」と言い
取り敢えずは納得したような
雰囲気でしたが・・・・・・
 
正直驚きました。 
  
 
アルツハイマーが進行して
認識力が低下していましたが
自分の《命》があとどれくらいなのか
何となく気付いてしまったのかもしれません。 
   
 
一年程前から

 「俺・・・・
 あんまり長くないような気がする」

と言っていましたし・・・・・・・

今となっては
本当の所は分かりませんが
もしかしたら
父は《死》を覚悟していたのかもしれません。 
  
   
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コメント

ママネコ様、白ネコ様

「これで・・・・終わりか?
ここで・・・・・終わりなのか?」
とおっしゃられたお言葉に
お父様の生きる意欲を感じました。

と同時に、この病気で言葉の不自由な
お父様は、旅立つ予感を「ありがとう」
の感謝をこめて、ご家族の皆様に
伝えられたのだと思います。

ほんとうに素晴しいご家族です。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。

投稿: Route463 | 2008年4月 6日 (日) 00時16分

お父様は、わかっていらっしゃたのだと思います。
1年前の言葉も「体調がなんとなくおかしい」という自覚から発せられたのかもしれませんね。

去年の夏の嚥下障害のとき、母は3日連続で、1日目「ありがとう」、2日目「お願いします」、3日目「お迎え!」としっかりした口調で言いましたよ。
持ち直してから「お母さん、お迎えを覚悟をしたのか」と尋ねたら肯定しました。

当時、何をお願いしたのだろうと考えましたが、自力で何もできなくなっているから、「いろいろよろしくお願いします」だったのでしょう。

父は死を受容した心境で旅立ちました。
母は、去年の夏の言葉が辞世の言葉だったのでしょう。

人間の底力はすごいですよ。
人生をしっかり生きてきた人だからこそ、でしょうが。

投稿: miki | 2008年4月 6日 (日) 16時48分

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